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60歳からのプロテイン入門。健康寿命を延ばす賢い飲み方とおすすめ

「最近、買い物に出かけるのが少し億劫になった」「瓶のフタを開けるのに、前より力が入らない気がする」──。

年齢を重ねるにつれて、ふとした瞬間に体力の変化を感じることはありませんか? いつまでも自分の足でしっかりと歩き、趣味の旅行や友人との食事会を心から楽しみたい。そんな当たり前の願いを、この先もずっと持ち続けたいものです。

実は、こうした小さな変化の背景には、「サルコペニア」と呼ばれる筋肉量の減少が隠れているかもしれません。これは、年齢とともに誰にでも起こりうる自然な現象ですが、放置してしまうと、転びやすくなったり、活動的な毎日を送る気力が湧かなくなったりすることにも繋がります。

「でも、もう年だから仕方ないのかしら」──。

そんな風に諦めるのは、まだ早いかもしれません。実は、この筋肉の衰えに立ち向かうための、心強い味方がいるんです。それが「プロテイン」。若いアスリートが飲むもの、というイメージがあるかもしれませんが、実は私たちシニア世代の健康維持にこそ、大きな力を貸してくれるのです。

この記事では、なぜ60歳からの生活にプロテインがおすすめなのか、そして、安心して美味しく続けるための賢い選び方や飲み方のコツを、専門家の意見も交えながら、ゆっくり、丁寧にご紹介していきます。無理なく始められる新しい習慣で、10年後も輝く自分を目指しませんか?

「最近、疲れやすい?」は筋肉減少のサインかも。60歳からのたんぱく質新常識

「昔はもっと元気に動けたのに」と感じるのは、単なる気のせいではありません。私たちの体は、40歳頃から1年に約1%ずつ筋肉が減っていくと言われています。特に高齢期になるとそのスピードは加速し、「サルコペニア」や、心身の活力が低下した「フレイル(虚弱)」という状態に繋がりやすくなるのです。

筋肉は、体を動かすためだけのものではありません。体温を保ったり、衝撃から骨を守ったり、さらには免疫機能を支えたりと、私たちが健康に生きていく上で非常に多くの役割を担っています。筋肉が減ってしまうと、つまずきやすくなるだけでなく、風邪をひきやすくなったり、生活全般の質が下がってしまったりするのです。

この大切な筋肉を守り、育てるために不可欠な栄養素が「たんぱく質」です。たんぱく質は、筋肉はもちろん、私たちの血液や骨、皮膚や髪の毛まで、体を作るすべての基本となる材料。まさに、生命の源とも言える存在です。

しかし、年齢とともに食が細くなったり、お肉やお魚のような硬いものが食べにくくなったりして、知らず知らずのうちにたんぱく質不足に陥っている方が少なくありません。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、65歳以上の方は、健康な体を維持するために体重1kgあたり1.0g以上のたんぱく質を摂ることが推奨されています。つまり、体重50kgの方なら、毎日50g以上のたんぱく質が必要になる計算です。

これを食事だけで摂ろうとすると、例えば、卵なら約8個、木綿豆腐なら約3丁、鶏むね肉なら約220gにもなります。毎日の食事でこれだけの量を確保するのは、なかなか大変だと思いませんか?

そこで頼りになるのが、プロテインパウダーです。プロテインは、牛乳や大豆などからたんぱく質だけを効率よく抽出したもの。食事だけでは不足しがちなたんぱく質を、コップ一杯の飲み物で「手軽に」「美味しく」「体に負担なく」補うことができる、私たちシニア世代にとって理想的な栄養補助食品なのです。

高齢者のたんぱく質摂取の重要性について、老年医学の専門家たちも警鐘を鳴らしています。

日本老年医学会は、高齢者のフレイル予防に関する提言の中で、たんぱく質摂取の重要性について次のように述べています。

「高齢者では、健康な若年者よりも多くのたんぱく質(1.0 g/kg 体重/日以上)の摂取が推奨される。特に、身体活動量の低い高齢者においては、サルコペニアの発症予防を目的として、より積極的なたんぱく質の摂取が望ましい。」

(出典:日本老年医学会「高齢者に対する適切な栄養療法に関する提言」)*

特別なことではなく、毎日の食事に少しプラスするだけ。この小さな習慣が、未来の元気な自分を作るための、大きな一歩になるのです。

 種類が多くて迷ってしまう…? 3つのポイントで選ぶ、あなたにぴったりのプロテイン

いざプロテインを始めてみようと思っても、お店やインターネットにはたくさんの種類が並んでいて、「どれを選んだら良いのか分からない」と戸惑ってしまうかもしれませんね。ご安心ください。大切なポイントはたったの3つ。これさえ押さえれば、あなたにぴったりのプロテインがきっと見つかります。

ポイント1:体の目的や飲むタイミングで選ぶ「プロテインの種類」

プロテインには、主に3つの種類があります。それぞれの特徴を知って、ご自身の生活スタイルに合うものを選びましょう。

ホエイプロテイン(牛乳由来)
牛乳に含まれるたんぱく質の一種で、体に吸収されるスピードが速いのが特徴です。アミノ酸の一種であるBCAAが豊富で、筋肉作りのスイッチを入れてくれる働きがあります。散歩や体操など、少し体を動かした後に飲むのが特におすすめです。

– カゼインプロテイン(牛乳由来)
ホエイと同じく牛乳由来ですが、こちらはゆっくりと時間をかけて体に吸収されます。そのため、満腹感が続きやすいのがメリット。お腹が空きやすい方の間食代わりや、お休み前の栄養補給にぴったりです。

– **ソイプロテイン(大豆由来)
その名の通り、大豆を原料にした植物性のプロテインです。吸収速度はカゼインと同じくゆっくり。大豆に含まれるイソフラボンも一緒に摂れるため、特に女性に嬉しい効果が期待できます。牛乳でお腹がゴロゴロしやすい方にも安心です。

「まずは散歩の後に飲んでみたい」という方はホエイを、「おやつの代わりにゆっくり楽しみたい」という方はソイやカゼインを、といった具合に選んでみてはいかがでしょうか。

ポイント2:何よりも大切な「飲みやすさと味」

せっかく始めても、味が合わなかったり、粉が溶けにくかったりすると、続けるのが億劫になってしまいますよね。健康習慣は「継続」が何よりも大切です。

最近のプロテインは、驚くほど美味しく、溶けやすくなっています。ココア味やバニラ味といった定番から、抹茶味、フルーツ味など、様々なフレーバーがあります。甘さ控えめのものや、香料・人工甘味料を使っていない自然な風味のものも増えてきました。

まずは色々な味を試せる少量パックや、お試しセットから始めてみるのがおすすめです。「これなら毎日飲みたい」と思える、お気に入りの一杯を見つける時間も楽しんでみてください。

ポイント3:シニア世代に嬉しい「プラスαの栄養素」

プロテイン製品の中には、たんぱく質だけでなく、私たち高齢者世代に不足しがちな栄養素が一緒に配合されているものがあります。

カルシウムやビタミンD:骨の健康をサポートします。
ビタミンB群:たんぱく質の働きを助け、エネルギー作りを応援します。
食物繊維:お通じの悩みをサポートし、腸内環境を整えます。
コラーゲンやヒアルロン酸:お肌の潤いや関節の滑らかな動きを助けます。

どうせ飲むなら、こうしたプラスαの成分にも注目してみると、一石二鳥で体のケアができますね。パッケージの裏にある成分表示を、ぜひ一度ゆっくりと眺めてみてください。

毎日が楽しみに変わる!プロテインの美味しい飲み方・使い方アイデア

お気に入りのプロテインが見つかったら、次は毎日の生活に楽しく取り入れていきましょう。「毎日同じだと飽きてしまいそう」なんて心配はご無用です。ちょっとした工夫で、プロテインは驚くほど多彩な表情を見せてくれます。

基本の飲み方と、効果的なタイミング

まずは基本から。シェイカーという専用の容器があれば、プロテインの粉末と液体(水や牛乳、豆乳など)を入れて数回振るだけで、ダマにならず、あっという間に美味しく作れます。

そして、飲むタイミングを意識すると、より効果を実感しやすくなりますよ。

体を動かした後(30分以内が理想)
散歩やラジオ体操、お庭の手入れなど、少しでも体を動かした後は、筋肉が栄養を欲しがっている「ゴールデンタイム」。このタイミングで飲むと、使った筋肉の回復を助け、しなやかな体作りに繋がります。

朝食に一杯プラスして
睡眠中に失われた栄養を補給し、一日を元気にスタートさせるためのエネルギー源になります。パンとコーヒーだけの朝食にプロテインを加えるだけで、栄養バランスがぐっと良くなります。

おやつの時間に
甘いお菓子や菓子パンの代わりにプロテインを飲めば、満足感がありながら、体に必要な栄養をしっかり摂ることができます。小腹が空いた時の賢い選択です。

飽きずに続ける、簡単アレンジレシピ

毎日シェイクして飲むだけでなく、いつもの食事に「混ぜる」「加える」だけで、簡単にたんぱく質を補給できます。

いつものヨーグルトに混ぜて
プレーンヨーグルトに、バニラ味やフルーツ味のプロテインをスプーン一杯混ぜるだけ。きな粉のような感覚で使えます。季節の果物を添えれば、見た目も華やかなデザートに。ホラ、この通り!あっという間に栄養満点おやつの完成です。

温かいスープや味噌汁に
味のついていない「ナチュラル」や「プレーン」タイプのプロテインなら、お料理の味を邪魔しません。ポタージュスープやお味噌汁にそっと混ぜれば、気づかないうちにたんぱく質を補給できます。
(※熱すぎると固まってしまうことがあるので、少し冷ましてから加えるのがコツです)

特製!バナナきな粉スムージー
ミキサーがあれば、さらに楽しみが広がります。
1. バナナ(1本)、牛乳または豆乳(150ml)、きな粉(大さじ1)、そしてお好みのプロテイン(1回分)をミキサーに入れます。
2. なめらかになるまで混ぜれば、あっという間に完成!
バナナの自然な甘みときな粉の香ばしさがプロテインとよく合い、腹持ちも良いので、食欲のない日の朝ごはん代わりにもおすすめです。

安全第一で健康に。プロテインを始める前に知っておきたい大切なこと

プロテインは私たちの健康を力強くサポートしてくれますが、安全に、そして効果的に活用するためには、いくつか知っておいていただきたい大切なことがあります。始める前に、ぜひ一度ご確認ください。

最も大切なこと:腎臓にご病気のある方は、必ずかかりつけ医にご相談を

これは最も重要な注意点です。たんぱく質は体内で分解される際に、腎臓に一定の負担をかけます。健康な方であれば全く問題ありませんが、腎機能が低下している方や、腎臓に関するご病気で治療中の方が自己判断でプロテインを始めると、症状を悪化させてしまう可能性があります。必ず、飲み始める前にかかりつけの医師や管理栄養士に相談し、指導を仰ぐようにしてください。

一度にたくさん飲まないこと

「体に良いなら、たくさん飲んだ方が効果があるのでは?」と思ってしまうかもしれませんが、それは間違いです。私たちの体が一度に吸収できるたんぱく質の量には限りがあり、一般的に20g〜30g程度と言われています。それを超える量を一度に摂取しても、吸収しきれずに体外へ排出されてしまったり、脂肪として蓄えられてしまったりします。製品に記載されている一回分の量を守り、必要であれば朝と夕方など、数回に分けて飲むのが賢い方法です。

 プロテインはあくまで「補助」です

プロテインは、あくまで「栄養補助食品」です。つまり、日々の食事をサポートする役割を担うもの。プロテインを飲んでいるからといって、毎日の食事をおろそかにしてしまっては本末転倒です。肉、魚、卵、大豆製品、野菜、果物、ごはんなど、様々な食材から栄養を摂るバランスの良い食事が基本。その上で、どうしても不足してしまうたんぱく質をプロテインで補う、という考え方を忘れないようにしましょう。

軽い運動と組み合わせるのが成功のカギ

筋肉は、ただ材料(たんぱく質)を与えるだけでは育ちません。筋肉に適度な刺激、つまり「運動」というきっかけを与えて初めて、たんぱく質を材料にして強く、大きくなろうとします。

運動というと、激しいトレーニングを想像するかもしれませんが、そんな必要はありません。少し息が弾むくらいの早歩きでの散歩、テレビを見ながらの軽い体操、椅子からの立ち座りを繰り返すスクワットなど、日常生活の中でできる簡単な運動で十分です。

運動と栄養の専門家である***久野譜也(筑波大学大学院人間総合科学研究科 教授)***氏も、この二つの組み合わせの重要性を次のように述べています。

「筋肉は『強い刺激』と『適切な休息』、そして『十分な栄養』という3つの条件がそろうことで成長します。高齢期においては、特にこの栄養、中でもたんぱく質が不足しがちです。運動とセットでたんぱく質をしっかり摂ることが、筋肉を維持し、増やしていくための鉄則なのです。」

(出典:『死ぬまで自分の足で歩ける体になる!』(アスコム)より一部を要約)*

「今日は少し歩いたから、ご褒美にプロテインを飲もう」──。そんな風に、運動と栄養摂取をセットで楽しむ習慣が、あなたの体を内側から変えていきます。

さあ、今日から始める新しい一歩。プロテインで描く、輝く未来

ここまで、高齢者の方になぜプロテインがおすすめなのか、そして安心して続けるための選び方や注意点についてお話ししてきました。

プロテインは、決して特別な人だけのものではありません。いつまでも元気で、自分らしく輝く毎日を送りたいと願う、すべての方のための「賢い食習慣」の一つなのです。

「また、あの山の景色を見に旅行へ行きたいな」「孫の運動会で、元気に走り回る姿を応援したい」──。

そんな未来の楽しみを思い描きながら、まずは今日、コップ一杯から新しい習慣を始めてみませんか? その小さな一歩が、あなたの体を少しずつ、しかし確実に支え、10年後、20年後の健康という、何にも代えがたい宝物へと繋がっていくはずです。あなたの輝く未来を、心から応援しています。

KARADA designがお薦めする製品

細胞を揺らして体をメンテナンスするDENBAヘルス

DENBAとは、独自に開発された特許技術によって、体全体を360°の超低周波電場空間で包み込み、体内の水分子を微細に振動させることで細胞レベルからの活性化を促す健康サポートシステムです。
薬やサプリメントのように体内に取り入れるのではなく、身体本来のはたらきを引き出し、内側から健やかさをサポートするイメージです。

共同研究中の教育機関

  • 東京大学
  • 慶應義塾大学
  • 筑波大学
  • 麻布大学

DENBAが活躍、研究が進んでいる分野

  • 睡眠の質
  • 疲労回復
  • 怪我の治癒力
  • 不妊治療
  • IPS 細胞
  • ペットの健康維持
  • ストレス緩和
  • 自律神経への影響
  • 認知機能/運動機能

この技術は、東京大学や慶應義塾大学、筑波大学をはじめとする研究機関との共同研究によっても検証が進められており、血流改善や自律神経活動への影響、細胞保存・凍結技術など、多方面での可能性が明らかになりつつあります。

スポーツ医学から高齢者の健康維持まで、幅広い領域で応用が期待されるDENBA。
科学的根拠に裏付けられた“次世代のセルフケア技術”として、国内外で注目を集めています。

DENBAの特徴や取り組みを、ぜひこの機会にご確認ください。

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