「家族から、いびきがうるさいと言われるようになった」
「夜中に何度も息苦しくて目が覚めてしまう」
「ぐっすり眠ったはずなのに、朝起きるとどうも疲れが取れていない」──。
年齢を重ねるにつれて、こんなお悩みを感じている方、多いのではないでしょうか? もしかしたら、それは単なる加齢による変化ではなく、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」のサインかもしれません。
50代を過ぎると、私たちの体にはさまざまな変化が訪れます。喉周りの筋力が少しずつ衰えたり、若い頃と同じ生活をしていても体重が増えやすくなったり。実は、こうした変化が睡眠中の呼吸に影響を与え、睡眠時無呼吸症候群のリスクを高めることがあるのです。
「ただのいびきだろう」と軽く考えてしまうと、高血圧や心臓病といった生活習慣病、さらには認知機能への影響につながる可能性も指摘されています。
でも、ご安心ください。不安に思う必要はありません。
この記事では、睡眠時無呼吸症候群の基本的な知識から、専門医に相談する重要性、そして何より、ご自宅で今日から始められる具体的な対策まで、一つひとつ丁寧にご紹介します。日々の小さな工夫で睡眠の質は大きく変わる可能性があるのです。
さあ、健やかで活力に満ちた毎日を取り戻すための第一歩を、一緒に踏み出してみませんか?
そのいびき、本当に大丈夫?睡眠時無呼吸が隠す危険なサイン
そもそも、「睡眠時無呼吸症候群」とは、どのような状態なのでしょうか。これは、文字通り眠っている間に呼吸が一時的に止まったり、浅くなったりすることを繰り返す病気です。空気の通り道である「上気道」が、主に喉の周りの筋肉の緩みや脂肪によって狭くなることで起こります。
特に50代以降は、男性も女性もホルモンバランスの変化や筋力の低下が進むため、このリスクが高まる傾向にあります。自分では気づきにくいのがこの病気の特徴ですが、体は確実にサインを送っています。
【もしかして?と感じたら…睡眠時無呼吸セルフチェック】 一つでも当てはまるものがあれば、少し注意が必要かもしれません。
- □ 家族やパートナーから、大きないびきや、睡眠中に呼吸が止まっていることを指摘されたことがある
- □ 夜中に何度も目が覚める(特に、息苦しさや窒息感で)
- □ 朝、目が覚めたときに頭が重い、または頭痛がする
- □ 口の中や喉がカラカラに乾いた状態で目が覚める
- □ 8時間以上寝ても、熟睡した感じがせず疲れが残っている
- □ 日中、会議中や運転中などに強い眠気を感じることがある
- □ 以前よりも集中力や記憶力が落ちたと感じる
これらのサインを放置してしまうと、私たちの体には想像以上の負担がかかります。睡眠中に呼吸が止まると、体は酸素不足に陥ります。それを補おうと心臓は必死に働き、心拍数を上げて血圧を上昇させます。これが毎晩繰り返されることで、体に大きなダメージが蓄積されていくのです。
睡眠時無呼吸症候群がなぜ健康に深刻な影響を及ぼすのかについて、国立精神・神経医療研究センターの栗山健一氏は、そのメカニズムを次のように解説しています。
「睡眠中に呼吸が止まっている間は、血液中の酸素濃度が低下します。これを補うために心臓は心拍数を増やして、たくさんの血液を送り出そうとして体に負担をかけます。これを毎晩、睡眠中に繰り返すことで、高血圧、心筋梗塞、脳卒中などの循環器系の疾患を合併しやすくなります。」
(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「睡眠時無呼吸症候群 / SAS」)
このように、睡眠時無呼吸は単なる睡眠の問題ではなく、全身の健康に関わる重要な課題なのです。だからこそ、「おかしいな」と感じたら、まずは専門の医療機関(呼吸器内科、耳鼻咽喉科、睡眠専門外来など)に相談することが何よりも大切です。専門家による正しい診断が、健やかな未来への最初の扉を開いてくれます。
無理なく続けられる。健やかな眠りのための「自宅対策」5選
専門医への相談が基本であることは間違いありません。しかし、それと同時に、日々の暮らしの中でご自身でできる対策もたくさんあります。ここでは、今日からすぐに始められる、睡眠の質を高めるための5つの習慣をご紹介します。どれも無理なく続けられるものばかりですよ。
1. 寝るときの姿勢を「横向き」に変えてみる
仰向けで寝ると、重力で舌の付け根や喉の軟らかい組織が気道に落ち込みやすくなり、いびきや無呼吸の原因となります。そこで試していただきたいのが「横向き寝」です。
横を向いて寝るだけで、気道が確保されやすくなり、呼吸が驚くほどスムーズになることがあります。なかなか寝姿勢が定まらないという方は、抱き枕を使ったり、背中に丸めたタオルやクッションを置いたりして、自然と横向きを維持できるように工夫してみましょう。ホラ、これなら今夜からでも試せそうですよね。
2. あなたに合った「枕」を見つける
毎日使う枕も、睡眠の質を左右する重要なアイテムです。枕が高すぎると、顎が引けて気道が圧迫されます。逆に低すぎても、頭が下がりすぎて気道が狭くなってしまいます。
理想は、リラックスして立ったときの姿勢と同じように、首の骨が緩やかなS字カーブを描く状態を保てる高さの枕です。横向きで寝たときにも、首から背骨がまっすぐになるものが良いでしょう。枕を変えるだけで、朝の目覚めがスッキリすることもあるんです。
3. 健康的な「体重管理」を心がける
体重の増加、特に首周りに脂肪がつくと、気道を内側から圧迫し、睡眠時無呼吸を悪化させる大きな原因となります。とはいえ、急に厳しい食事制限や激しい運動をする必要はありません。
まずは、日々の食事で野菜を少し多めに摂る、脂っこいものを少し控えるといった小さな心がけから。そして、運動は「一駅手前で降りて歩く」「テレビを見ながら軽く足踏みをする」など、生活の中に無理なく取り入れられるもので十分です。健康的な体重管理は、睡眠だけでなく、生活習慣病全体の予防にもつながる、素晴らしい自己投資だと思いませんか?
4. 夜の「リラックス習慣」を見直す
寝る前の過ごし方も、質の良い睡眠には欠かせません。特に注意したいのがアルコールです。寝酒をすると寝つきが良くなるように感じるかもしれませんが、アルコールには筋肉を緩める作用があります。これが喉の筋肉に働くと、気道がさらに狭くなり、いびきや無呼吸を悪化させてしまうのです。
また、喫煙も喉の粘膜に炎症を引き起こし、気道を狭める原因となります。健康のためにも、就寝前の飲酒や喫煙はできるだけ控えることをおすすめします。代わりに、温かいハーブティーを飲んだり、穏やかな音楽を聴いたりする時間をつくってみてはいかがでしょうか。
5. 鼻と喉のコンディションを整える
口を開けて寝る「口呼吸」は、いびきの大きな原因です。意識して「鼻呼吸」を心がけることが大切です。鼻が詰まりやすい方は、加湿器を使って寝室の湿度を適切に保ったり、鼻うがいを習慣にしたりするのも効果的です。
また、口周りや舌の筋肉を鍛える簡単な体操もおすすめです。例えば、口を大きく開けて「あー」「いー」「うー」「べー(舌を出す)」と声を出す「あいうべ体操」は、道具もいらず、いつでもどこでもできます。毎日少しずつ続けることで、舌が正しい位置に収まりやすくなり、気道の確保につながります。
一人で悩まないで。専門家と歩む、睡眠時無呼吸との向き合い方
自宅での対策は非常に有効ですが、症状が気になる場合は、やはり専門家の力を借りることが最も確実で安心な道です。医療機関では、どのようなサポートが受けられるのか、少しだけご紹介しましょう。
まず、病院では睡眠中の状態を調べる検査を行います。最近では、センサーなどを取り付けた機械を自宅に持ち帰り、普段通りに寝ながら検査できる「簡易検査」が主流です。これなら、入院の必要もなく、気軽に受けられますね。この検査で異常が見つかった場合、より詳しい「精密検査(PSG検査)」を病院に一泊して行うこともあります。
検査の結果、治療が必要と診断された場合、代表的な方法が「CPAP(シーパップ)療法」です。これは、寝るときに鼻に装着したマスクから空気を送り込み、その圧力で気道が塞がるのを防ぐというもの。最初は少し違和感があるかもしれませんが、多くの方が「朝までぐっすり眠れたのは久しぶり」「日中の眠気がなくなった」と、その効果を実感されています。この治療は健康保険が適用される場合がほとんどです。
また、比較的症状が軽い方には、歯科で作成する「マウスピース(口腔内装置)」という選択肢もあります。これは、寝るときに装着することで下あごを少し前に出した状態に保ち、気道を広げる装置です。
大切なのは、「治療=大変なこと」と捉えるのではなく、「専門家と一緒に自分に合った解決策を見つける旅」と考えること。一人で悩まず、まずは相談してみる勇気が、あなたの生活を大きく変えるきっかけになるかもしれません。
寝室から始める快眠習慣。心と体を整える小さなコツ
最後に、より良い眠りのために、寝室の環境や心身のコンディションを整えるヒントをいくつかご紹介します。
快適な睡眠のためには、寝室が「心からリラックスできる場所」であることが重要です。温度や湿度は快適に保たれていますか? 寝る時間になったら、部屋の明かりを少し落とし、スマートフォンやテレビの画面から離れてみましょう。ブルーライトの刺激は、脳を覚醒させてしまいます。
また、「眠らなければ」というプレッシャーが、かえって眠りを妨げてしまうこともあります。そんなときは、無理に寝ようとせず、一度ベッドから出て、穏やかな音楽を聴いたり、簡単なストレッチをしたりして、心と体をほぐしてあげましょう。ぬるめのお湯にゆっくり浸かるのも効果的です。
完璧を目指す必要はありません。できることから一つずつ、ご自身のペースで取り入れてみてください。その小さな積み重ねが、質の高い睡眠へとつながっていきます。
健やかな眠りは、輝く明日への贈り物
睡眠は、単なる休息ではありません。日中の活動で疲れた心と体を修復し、明日への活力を充電するための、私たち自身への大切な贈り物です。
睡眠時無呼吸症候群は、決して珍しい病気ではありません。しかし、正しく向き合い、適切な対策を講じることで、その影響を大きく減らすことができます。
ご紹介した自宅でできる対策は、どれも今日から始められる簡単なものばかりです。
「なんだ、これなら私にもできそうだ」──そう感じていただけたなら、とてもうれしいです。
日々の小さな工夫と、専門家との連携が、あなたの睡眠を、そして人生を、より豊かで健やかなものに変えていくはずです。
まずは今夜、枕の高さを確認し、少しだけ横向きで寝てみることから始めてみませんか? その小さな一歩が、活力に満ちた素晴らしい明日へと続いています。
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