不調から探す

60代からの末端冷え性改善法|諦めていた指先の冷えとサヨナラ

冬の夜、布団に入っても足先が氷のようで、なかなか寝付けない──。

厚手の靴下を重ね履きしても、指先の感覚がなくなるほど冷たい──。

年齢を重ねるにつれて、手足の「冷え」が年々つらく感じられるようになった。そんな悩みを抱えている方、多いのではないでしょうか?

「もう若くないから仕方ない」「体質だから諦めるしかない」なんて、心のどこかで思っていませんか。その辛い末端の冷え、実は日々の暮らしにある、ほんの少しの工夫で和らげることができるのです。特別な道具や難しい知識は必要ありません。大切なのは、ご自身の体を慈しみ、日々の生活を少しだけ見直してみること。

この記事では、60代からの皆さまが無理なく、そして心地よく続けられる「末端冷え性」の改善方法を、一つひとつ丁寧にご紹介します。血の巡りを良くする簡単な運動から、体を芯から温める食事の知恵、そして心穏やかに過ごすためのヒントまで。

さあ、諦めていた指先の冷えに別れを告げ、ポカポカと温かい、快適な毎日を取り戻すための一歩を、一緒に踏み出してみませんか?

「年のせい」と諦める前に。あなたの冷え、原因を知れば対策できます

そもそも、なぜ年齢と共に手足の先が冷えやすくなるのでしょうか。その原因を知ることは、効果的な対策への第一歩です。末端冷え性とは、血行が悪くなることで手や足の先まで温かい血液が十分に行き渡らず、体の中心部は温かいのに末端だけが冷えてしまう状態を指します。特に60代以降でこの悩みが増えるのには、主に3つの理由が考えられます。

1. 体の「熱」をつくる筋肉の減少 私たちの体で最も多くの熱を生み出しているのは、実は筋肉です。しかし、年齢と共に筋肉量は自然と減少していきます。これは、体の中に備わっている「ストーブ」が少しずつ小さくなっていくようなもの。熱をつくる力そのものが弱まってしまうのです。さらに、ふくらはぎなどの筋肉は、心臓から送られてきた血液を再び心臓へと送り返す「ポンプ」の役割も担っています。このポンプ機能が弱まることで、全身の血の巡りが滞り、特に心臓から最も遠い手足の先に温かい血液が届きにくくなってしまうのです。

2. 血管の働きを調整する「自律神経」の乱れ 私たちの血管は、自律神経の働きによって、暑いときには広がり、寒いときには縮むことで体温を一定に保っています。しかし、加齢やストレス、不規則な生活習慣などによって自律神経のバランスが乱れると、この血管の収縮・拡張のコントロールがうまくいかなくなります。その結果、寒くない状況でも血管が収縮したままになり、血行不良を引き起こして冷えにつながってしまうのです。

自律神経研究の第一人者である順天堂大学医学部教授の小林弘幸医師は、血流と自律神経の深い関係について次のように述べています。

小林弘幸(順天堂大学医学部教授)

「血流は自律神経によってコントロールされています。たとえば、交感神経が優位になれば血管が収縮して血圧が上がり、血流は悪くなります。一方、副交感神経が優位になれば血管が拡張し、血圧が下がって血流がよくなります。(中略)つまり、血流をよくするためには、いかに副交感神経を優位にするかがカギとなってくるのです」

(出典:小林弘幸『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』幻冬舎)

緊張したり、不安を感じたりすると手先が冷たくなる経験はありませんか? それこそが、自律神経が血流をコントロールしている証拠なのです。

3. 体を温める「栄養」の不足 年齢と共に食が細くなったり、さっぱりとした淡白な食事を好むようになったりすることも、冷えの一因となり得ます。食事は、体内で熱を生み出すための大切なエネルギー源です。特に、タンパク質やビタミン、ミネラルといった栄養素が不足すると、熱産生がうまくいかなくなったり、血行を促進する働きが弱まったりします。

「でも、ご安心ください。これらの原因は、どれも日々の暮らしを見直すことで、一つひとつ丁寧に対処していくことができるのです」──。次の章では、今日からすぐに始められる具体的な改善方法を見ていきましょう。

無理なく、美味しく、心地よく。末端冷え性を改善する5つの方法

辛い末端冷え性を改善するために、特別なトレーニングや高価な健康食品は必ずしも必要ありません。大切なのは、日常生活の中に「体を温める習慣」を少しずつ取り入れていくことです。ここでは、誰でも無理なく始められる5つの方法をご紹介します。

① 血行を促す「ゆるやか運動」

「運動は苦手で…」と感じる方もご安心ください。ここでご紹介するのは、激しい運動ではありません。目標は、滞りがちな血流を促し、筋肉を優しく刺激してあげること。

  • 椅子に座ったまま、足首くるくる運動

テレビを見ながらでも結構です。椅子に腰掛け、片方の足を少し浮かせ、足首をゆっくりと内外に10回ずつ回しましょう。ふくらはぎの筋肉が心地よく伸び縮みするのを感じられるはずです。反対の足も同様に行います。

  • かかとの上げ下ろし運動

壁や椅子の背もたれに軽く手を添えて立ち、かかとをゆっくりと上げ、つま先立ちになります。その後、ゆっくりとかかとを下ろします。これを10回ほど繰り返すだけで、「第二の心臓」とも呼ばれるふくらはぎのポンプ機能が刺激され、全身の血行が促進されます。

  • 寝る前の足指グーパー運動

お布団に入ってからでもできます。足の指を思い切り「グー」と握りしめ、5秒キープ。その後、思い切り「パー」と開いて5秒キープ。これを数回繰り返すだけで、足先の血行がじんわりと良くなり、寝つきやすくなります。

大切なのは「頑張りすぎないこと」。気持ちいいと感じる範囲で、毎日少しずつ続けてみてください。

② 体の中から温める「食の知恵」

私たちの体は、食べたものから作られています。体を温める食材を上手に取り入れることで、内側からポカポカとした温かさを生み出すことができます。

  • いつもの食事に「温め食材」をプラス

体を温める食材の代表格といえば生姜です。すりおろして味噌汁や紅茶に加えたり、炒め物に使ったりと、手軽に取り入れられます。また、土の中で育つ根菜類(ごぼう、人参、れんこん、大根など)は、体を温める効果が高いと言われています。煮物やお味噌汁の具材として積極的に活用しましょう。味噌や納豆などの発酵食品も、血行を促進し体を温めてくれます。

  • 飲み物の選び方ひとつで変わる

冷たい飲み物は内臓を直接冷やし、体全体の冷えにつながります。普段飲んでいるお茶や水を、白湯や常温の水に変えるだけでも効果的です。シナモンスティックを一本入れたホットミルクや、生姜入りの飲み物なども、心と体を優しく温めてくれます。

  • 体を冷やす食べ物との付き合い方

きゅうりやトマトなどの夏野菜や、南国の果物は体を冷やす性質があると言われています。しかし、全く食べてはいけないわけではありません。食べる際は、加熱調理をしたり、体を温めるスパイスや香味野菜と一緒に摂ったりと、一工夫してみましょう。

③ 心地よい温もりを届ける「入浴の工夫」

忙しいからとシャワーだけで済ませていませんか? 湯船にゆっくり浸かることは、冷え性改善にとって最高の習慣です。

  • ぬるめのお湯で、じんわり芯まで温まる

熱すぎるお湯は交感神経を刺激し、かえって血管を収縮させてしまうことがあります。おすすめは、38℃〜40℃のぬるめのお湯に、15分〜20分ほどゆっくり浸かること。体の芯までじんわりと温まり、副交感神経が優位になって心身ともにリラックスできます。

  • 入浴剤で温浴効果をアップ

血行促進効果のある炭酸ガス系の入浴剤や、体を温める効果のある生姜や柚子などを入れたお風呂もおすすめです。心地よい香りに包まれれば、リラックス効果も一層高まります。

  • お風呂上がりの「湯冷め」を防ぐ

せっかく温まった体を冷やさない工夫も大切です。お風呂から上がったら、すぐにタオルで水気を拭き取り、吸湿性の良い綿などの肌着を身につけましょう。そして、冷える前に靴下やレッグウォーマーを履くことを忘れずに。温かいハーブティーなどを一杯飲むのも良いでしょう。

④ 巡りを整える「質の良い睡眠」

「手足が冷たくて眠れない」そして「眠りが浅いから疲れが取れず、さらに血行が悪くなる」という悪循環に陥っていませんか? 質の良い睡眠は、自律神経を整え、血の巡りを改善するために不可欠です。

  • 眠りの準備は入浴から
    人は体温が一度下がるときに眠気を感じます。就寝の1〜2時間前に入浴を済ませておくと、布団に入る頃にちょうど良く体温が下がり始め、スムーズな入眠につながります。
  • 寝る前のリラックスタイムを
    スマートフォンやテレビの明るい光は、脳を覚醒させてしまいます。寝る前の1時間は、照明を少し落とし、穏やかな音楽を聴いたり、好きな本を読んだりして、心と体をリラックスさせましょう。
  • 寝具の工夫で朝までポカポカ
    足先の冷えが気になる方は、レッグウォーマーの着用がおすすめです。足首を温めることで、足先まで温かい血液が流れやすくなります。また、湯たんぽを使う際は、直接肌に触れないようにタオルで包み、足元から少し離れた場所に置くようにしましょう。低温やけどには十分ご注意ください。

⑤ 自律神経を整える「リラックス習慣」

ストレスは、知らず知らずのうちに私たちの体を緊張させ、血管を収縮させてしまいます。意識的にリラックスする時間を持つことが、冷えにくい体づくりには欠かせません。

  • 一日一回、ゆっくり「深呼吸」
    椅子に座ったままでも、立っていても構いません。鼻からゆっくりと息を吸い込み、お腹を膨らませます。そして、口からゆっくりと、吸った時間の倍くらいの時間をかけて息を吐き切ります。これを3〜5回繰り返すだけで、乱れがちな自律神経が整い、心身が落ち着きます。
  • 五感で「心地よい」を感じる
    好きな音楽を聴く、お気に入りのアロマを香らせる、肌触りの良いひざ掛けにくるまる、窓辺で温かい日差しを浴びる──。どんな些細なことでも構いません。ご自身が「心地よい」と感じる時間を作ることで、緊張がほぐれ、血の巡りも良くなっていきます。

小さな一歩が、温かい未来へつながります

ここまで、末端冷え性を改善するための5つの方法をご紹介してきました。いかがでしたでしょうか?

「全部を一度にやるのは大変そう」と感じたかもしれません。でも、焦る必要は全くありません。大切なのは、完璧を目指すことではなく、ご自身のペースで、心地よいと感じることから一つでも始めてみることです。

「今日は足首をくるくる回してみようかな」「夕食のお味噌汁に、すりおろした生姜を少し加えてみようか」──。

そんな小さな一歩の積み重ねが、あなたの体を内側から少しずつ変えていきます。手足の指先まで温かい血液が巡るようになると、辛かった冷えが和らぐだけでなく、夜はぐっすり眠れるようになり、日中の活動もより一層楽しめるようになるはずです。

年齢のせいだと諦めていた不調が改善されることで、心も軽やかになり、日々の暮らしに新たな彩りが生まれるかもしれません。あなたの毎日が、これからもずっと温かく、健やかでありますように。

KARADA designがお薦めする製品

細胞を揺らして体をメンテナンスするDENBAヘルス

DENBAとは、独自に開発された特許技術によって、体全体を360°の超低周波電場空間で包み込み、体内の水分子を微細に振動させることで細胞レベルからの活性化を促す健康サポートシステムです。
薬やサプリメントのように体内に取り入れるのではなく、身体本来のはたらきを引き出し、内側から健やかさをサポートするイメージです。

共同研究中の教育機関

  • 東京大学
  • 慶應義塾大学
  • 筑波大学
  • 麻布大学

DENBAが活躍、研究が進んでいる分野

  • 睡眠の質
  • 疲労回復
  • 怪我の治癒力
  • 不妊治療
  • IPS 細胞
  • ペットの健康維持
  • ストレス緩和
  • 自律神経への影響
  • 認知機能/運動機能

この技術は、東京大学や慶應義塾大学、筑波大学をはじめとする研究機関との共同研究によっても検証が進められており、血流改善や自律神経活動への影響、細胞保存・凍結技術など、多方面での可能性が明らかになりつつあります。

スポーツ医学から高齢者の健康維持まで、幅広い領域で応用が期待されるDENBA。
科学的根拠に裏付けられた“次世代のセルフケア技術”として、国内外で注目を集めています。

DENBAの特徴や取り組みを、ぜひこの機会にご確認ください。

RECOMMEND
RANKING
DAILY
WEEKLY
MONTHLY
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3

RELATED

PAGE TOP