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五十肩リハビリ|自宅でできる簡単ストレッチと辛い痛みの改善方法

「ある日突然、肩にズキッと激痛が…」「棚の上のものが取れない」「服を着るのも、髪を洗うのも一苦労」──。

そんな、これまで当たり前にできていた日常の動作が、突然つらくなる五十肩。夜中に痛みで目が覚めてしまい、ぐっすり眠れない日々が続いている人もいるかもしれません。先の見えない痛みに、「このまま動かなくなってしまったらどうしよう」と不安な気持ちを抱えているのは、決してあなただけではありません。

五十肩は、多くの場合、40代から50代にかけて発症することからそう呼ばれていますが、その正式名称は「肩関節周囲炎」。文字通り、肩の関節周辺の組織が炎症を起こし、痛みや動きの制限を引き起こす状態です。

でも、安心してください。このつらい五十肩も、そのメカニズムを正しく理解し、適切なリハビリと生活習慣の見直しを行うことで、少しずつ、でも着実に改善へと向かっていきます。

「本当に効果のある方法ってあるのかな」──。

そんなあなたの不安な心に寄り添い、今日から自宅で始められる、無理のないリハビリ方法を具体的にお伝えします。焦る必要はありません。あなたの肩が再び軽やかに動く日を目指して、一緒に一歩ずつ進んでいきましょう。

辛い五十肩の痛み…まずは「敵」を知ることから始めよう

やみくもにリハビリを始める前に、まずは五十肩がどのような経過をたどるのかを知ることが、回復への一番の近道です。五十肩の症状は、大きく分けて3つの時期(ステージ)を経て進行していきます。自分の肩が今どの段階にあるのかを把握することで、やるべきことが明確になります。

五十肩の3つのステージ:あなたの肩は今どこ?

1.炎症期(急性期):痛みが最も強い時期

この時期は、何もしなくてもズキズキと痛む「自発痛」や、夜間に痛みが強くなる「夜間痛」が特徴です。肩の内部で強い炎症が起きているサイン。この段階で最も大切なのは「安静」です。無理に動かしたり、痛みを我慢してストレッチをしたりするのは逆効果。炎症をさらに悪化させてしまう可能性があります。まずは痛みを和らげることを最優先に考え、楽な姿勢を見つけたり、痛みが強い場合は冷たいタオルなどで短時間冷やしたりするのも一つの方法です。

2.拘縮期(慢性期):痛みは和らぐが、肩が固まる時期

激しい痛みは少し落ち着いてきますが、今度は肩が固まって動きにくくなる「拘縮(こうしゅく)」が始まります。「腕がここまでしか上がらない」「背中に手が回らない」といった可動域の制限が顕著になるのがこの時期。ここからが、いよいよ本格的なリハビリの出番です。この段階では、肩を「温める」ことが非常に重要。温めることで血行が良くなり、固まった筋肉や関節包(関節を包む袋)がほぐれやすくなります。

3.回復期:少しずつ動きが戻ってくる時期

痛みも和らぎ、リハビリの効果で徐々に肩の動きが改善してくる時期です。とはいえ、ここで油断は禁物。完全に元通りになるまでには時間がかかることも少なくありません。焦らず、これまで続けてきたリハビリを根気よく行うことで、回復を確実なものにしていきましょう。

なぜ、リハビリが必要不可欠なのか?

「痛いのに、どうして動かさないといけないの?」──。そう思うのも当然です。しかし、特に拘縮期において肩を動かさないままでいると、関節を包む袋である「関節包」が癒着し、ますます肩が固まってしまうのです。

この点について、整形外科医である井尻 慎一郎 医師(井尻整形外科 院長)は、五十肩のメカニズムとリハビリの重要性について、非常に分かりやすく解説しています。

 

「五十肩は、肩関節の動きを良くする袋(肩峰下滑液包)や関節を包む袋(関節包)が、炎症を起こして、袋同士が癒着して分厚くなってしまう病気です。分厚くなってしまった袋を、もう一度、ストレッチでうすく伸ばしてあげれば、また、動くようになります。」

(出典:井尻整形外科ウェブサイト「五十肩(凍結肩)のすべて」)

 

つまり、リハビリは固くなってしまった組織を優しく伸ばし、血行を促進させ、再び肩がスムーズに動くようにするための、いわば「肩の再教育」。だからこそ、痛みのない範囲で、正しくリハビリを続けることが何よりも大切なのです。

自宅で今日から始める!五十肩改善リハビリ・ストレッチ法

それでは、いよいよ具体的なリハビリ方法を見ていきましょう。ここで紹介するのは、誰でも自宅で簡単に始められる基本的なものです。

何よりも大切な約束事は、「絶対に無理をしないこと」。痛みを感じたらすぐに中止し、「イタ気持ちいい」と感じる範囲で、ゆっくり、深く呼吸しながら行いましょう。

準備:リハビリ効果を最大限に高めるために

リハビリを始める前の一工夫で、その効果は大きく変わります。特におすすめなのが「肩を温める」こと。

入浴後で身体がポカポカしている時が絶好のタイミング!もし、それ以外の時間に行う場合は、蒸しタオルやホットパックを10分ほど肩に当ててみてください。ホラ、血行が良くなって筋肉がリラックスしていくのを感じませんか?この状態で始めることで、筋肉や関節が伸びやすくなり、リハビリの効果が格段にアップするんです。

ステップ1:振り子運動(コッドマン体操)

拘縮期に入ったばかりで、まだ動かすのが怖いという人におすすめの、最も負荷の少ないリハビリです。

  1. 痛くない方の手をテーブルや椅子の背もたれにつき、少し前かがみになります。
  2. 痛い方の腕を、力を抜いてだらーんと下に垂らします。まるで糸が切れた操り人形のようです。
  3. その状態から、身体を優しく揺らし、腕を振り子のように「前後」「左右」「円を描くように」小さく揺らします。

ポイント: 腕の力で振ろうとせず、身体の反動を使って、腕が自然に揺れるのに任せるのがコツです。重力に腕を預けるようなイメージで、リラックスして行いましょう。まずは30秒から始めてみてください。

ステップ2:タオルを使ったストレッチ(タオル体操)

ご家庭にあるフェイスタオルを1本用意してください。このタオルが、あなたのリハビリの頼もしいパートナーになります。

  1. タオルの両端を持ち、背中の後ろに回します。
  2. 痛くない方の手(健側)でタオルを上に引き、痛い方の手(患側)がゆっくりと背中の上の方へ引き上げられるようにします。
  3. 「あ、これ以上は痛いかも」と感じる少し手前、「イタ気持ちいい」ポイントで15秒ほどキープ。ゆっくりと元の位置に戻します。
  4. 今度は、健側の手でタオルを斜め下や横に引き、患側の肩が様々な方向にストレッチされるように動かしてみましょう。

ポイント: このストレッチは、自分では動かしにくい範囲まで、安全に肩を動かすのに非常に効果的です。あくまで健側の手でコントロールし、患側の肩は力を抜くことを意識してくださいね。

ステップ3:壁を使った指歩き運動

壁さえあればどこでもできる、可動域を広げるための楽しいリハビリです。

  1. 壁に向かって、腕を伸ばせば指先が触れるくらいの位置に立ちます。
  2. 痛い方の腕の指先を壁につけ、まるでクモが壁を登るように、指を少しずつ動かして上へ上へと歩かせていきます。
  3. これ以上は無理、という高さまで到達したら、その位置にペンで印をつけてみましょう。そして、ゆっくりと指を歩かせて腕を下ろします。

ポイント: 「昨日より1cmでも高く登れた!」そんな小さな成功体験が、リハビリを続ける大きなモチベーションになります。焦らず、毎日の自分の進歩を楽しみながら続けてみてください。横向きに立って、腕を横から上げる動きにも挑戦してみましょう。

リハビリ効果を倍増させる!毎日の生活習慣で見直すべき5つのこと

リハビリの時間だけ頑張っても、普段の生活習慣が肩に負担をかけていては、回復も遅れてしまいます。リハビリと並行して、ぜひ以下の5つを意識してみてください。驚くほど効果的なんです。

1. 「胸を開く」姿勢を意識する


猫背や、デスクワークで肩が内側に入る「巻き肩」の姿勢は、肩関節への負担を増大させます。気づいた時に、スッと背筋を伸ばし、肩甲骨を少し寄せて胸を開く意識を。これだけで、肩周りの筋肉の緊張が和らぎ、血行が改善されます。

2. 痛くない範囲で「意識して動かす」


「痛いから」と全く動かさないのはNG。日常生活の中で、痛みの出ない範囲で意識的に腕を使ってみましょう。「洗濯物を干すとき、いつもより少しだけ腕を高く上げてみる」「向こう側のコップを、痛い方の手で取ってみる」など、小さな挑戦が可動域の維持・改善に繋がります。

3. 睡眠環境を整える「魔法のタオル」

 夜間痛で眠れないのは本当につらいもの。痛い方の肩を下にして寝るのは絶対に避けましょう。仰向けで寝る場合は、たたんだバスタオルなどを痛い方の腕の下にそっと敷き、少し高さを出してあげると、肩への負担が減って驚くほど楽に眠れることがあります。

4. 体の中から炎症と戦う「食事の工夫」


私たちの体は、食べたもので作られています。炎症を抑える効果が期待されるオメガ3脂肪酸が豊富な青魚(サバ、イワシなど)や、抗酸化作用のある緑黄色野菜、ナッツ類を積極的に摂るのがおすすめです。また、傷ついた筋肉や腱の修復には、良質なタンパク質(肉、魚、大豆製品、卵など)が欠かせません。

5. 心の緊張をほぐす「リラックスタイム」


痛みが続くと、知らず知らずのうちに心も体も緊張し、ストレスが溜まります。このストレスが、さらに痛みを強く感じさせる悪循環に。1日5分でも良いので、好きな音楽を聴いたり、ゆっくり深呼吸をしたり、温かいハーブティーを飲んだりして、心からリラックスする時間を作りましょう。

焦らないで、あなたのペースで。継続こそが最大の力

五十肩の回復には、残念ながら特効薬はありません。数ヶ月から、人によっては1年以上かかることもあります。でも、それは決して治らないという意味ではありません。

「なかなか良くならない…」と落ち込む日もあるかもしれません。しかし、昨日より少し腕が上がった、痛みが和らいだ瞬間があった、そんな小さな変化を見逃さないでください。簡単な日記に「今日は壁のここまで指が届いた」と記録するのも、モチベーションを保つ素晴らしい方法です。

もし、痛みが日に日に強くなる、全く改善の兆しが見えない、という場合は、自己判断で無理をせず、必ず整形外科などの専門医に相談してください。

つらい五十肩との付き合いは、まるで長いトンネルの中にいるように感じるかもしれません。しかし、そのトンネルには必ず出口があります。

今日ご紹介したリハビリや生活習慣の工夫は、その出口へと続く道を照らす、確かな光です。今日の小さな一歩が、明日の楽な一日に、そして数ヶ月後の軽やかな肩に繋がっています。

さあ、まずはお風呂上がりのリラックスした時間に、気持ちいいと感じる範囲で、肩をゆっくりと回すことから始めてみませんか?あなたのその一歩が、回復への最も確実なスタートです。

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