「最近、何もないところでつまずきそうになる…」「片足で靴下を履くのが、なんだかグラグラする」──。
ふとした瞬間に感じる身体の不安定さ。以前はなんてことなかった動作が、少しだけ難しく感じられる。そんな経験をしたことがある人は少なくないのではないでしょうか?
そのサイン、もしかしたら「バランス能力」が低下しているのかもしれません。バランス能力は、私たちが意識せずに行っている「立つ」「歩く」といった日常のあらゆる動作の土台となる、非常に大切な力です。この力が衰えると、つまずきや転倒のリスクが高まるだけでなく、姿勢が悪くなったり、疲れやすくなったりと、様々な不調につながることも。
「でも、ジムに通う時間はないし、難しいトレーニングは続かないかも」──。
ご安心ください。特別な器具も広いスペースも必要ありません。実は、バランス能力は日々のちょっとした意識と簡単なエクササイズで、着実に向上させることができるんです。
この記事では、なぜバランス能力が低下するのか、その簡単なメカニズムから、今日から自宅で始められる具体的なエクササイズまで、誰にでも分かりやすくご紹介します。テレビを見ながら、歯磨きをしながらできる「ながらトレーニング」のコツも満載です。
驚くほど効果的なんです。あなたの身体に眠っている「安定感」を、もう一度呼び覚ましてみませんか?
その”ふらつき”、年のせいだけじゃないかも?バランスを支える3つの力
そもそも、「バランスをとる」とは、身体の中でどのようなことが起きているのでしょうか。実は私たちの身体は、3つの異なるセンサーからの情報を脳で瞬時に処理し、筋肉に指令を送ることで絶妙なバランスを保っています。
- 視覚(目からの情報): 周囲の景色や地面の傾きを見て、自分の身体の位置を把握します。暗い場所でふらつきやすいのは、この視覚情報が減るためです。
- 前庭覚(耳の奥・三半規管からの情報): 頭の傾きや回転、加速度を感知し、身体の平衡感覚を司ります。乗り物酔いに関わるのもこの器官です。
- 体性感覚(足裏や筋肉からの情報): 足の裏が地面にどう接しているか、関節がどのくらい曲がっているかといった、身体の各部からの情報を感じ取ります。
これらのセンサーからの情報がスムーズに連携することで、私たちは無意識にバランスを保つことができます。しかし、運動不足や加齢によって、これらの機能は少しずつ低下していきます。特に、身体を支える体幹や下半身の筋力低下、そして足裏などからの感覚入力の減少は、バランス能力に大きく影響します。
「なるほど、筋肉だけじゃなくて、感覚も大事なんだ」──。そうなんです。だからこそ、ただ筋トレをするだけでなく、これらの感覚を刺激し、脳と筋肉の連携を高めるエクササイズが非常に効果的なのです。
この点について、長年バランス能力とリハビリテーションを研究してきた専門家は、科学的な視点から次のように解説しています。
阿久根 英昭 氏(桜美林大学 名誉教授) は、バランス能力の仕組みについて次のように述べています。
「バランス能力は、視覚、前庭覚(三半規管)、体性感覚(深部感覚)の3つの感覚器からの情報を中枢(脳)で統合し、骨格筋をうまくコントロールすることで成り立っています。加齢とともに、これらの感覚器の機能や情報処理能力、筋力が低下するため、バランス能力が低下し、ふらつきや転倒が生じやすくなります。」
(出典:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「バランス能力のトレーニングとは」)
つまり、バランス能力を向上させるには、土台となる筋力をつけながら、眠っている感覚を呼び覚ますアプローチが鍵となるわけです。魅力的だと思いませんか?
まずは30秒から!テレビを見ながらできる簡単エクササイズ3選
それでは、早速今日から始められる基本的なエクササイズをご紹介します。最初は無理せず、壁や椅子に手をつきながら安全な状態で行いましょう。「続けること」が何より大切です。
1. 片足立ち(シングルレッグスタンス)
最もシンプルで、最も効果的なバランストレーニングの王様です。足裏の感覚を研ぎ澄まし、体幹を安定させる効果があります。
【やり方】
- 姿勢をまっすぐにし、椅子や壁の横に立ちます。いつでも支えられるように、軽く手を添えておきましょう。
- お腹に軽く力を入れ、片方の膝をゆっくりと持ち上げます。床から5〜10cm程度浮かせばOKです。
- その状態でまずは30秒キープを目指しましょう。グラグラしても大丈夫!軸足の裏で、床をしっかり掴むような意識を持つのがコツです。
- ゆっくりと足を下ろし、反対側の足も同様に行います。左右それぞれ2〜3セット行いましょう。
【レベルアップのコツ】 慣れてきたら、壁から手を離してみる。
さらに余裕があれば、目を閉じてみる(難易度が格段に上がります!必ずすぐにつかまれる場所で行ってください)。
上げた足を前後に小さく動かしてみる。
ホラ、この通り!たったこれだけでも、身体の中心に一本の軸が通るような感覚が得られるはずです。
2. ヒールレイズ(かかと上げ)
ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれる重要な筋肉。ここを鍛えることで、歩行時の安定性が格段にアップします。
【やり方】
- 肩幅くらいに足を開き、まっすぐに立ちます。こちらも最初は壁や椅子に手をついて行いましょう。
- 息を吸いながら、ゆっくりと両足のかかとを上げていきます。「これ以上上がらない」というところまで上げたら、1〜2秒キープ。
- 息を吐きながら、今度はゆっくりと時間をかけてかかとを下ろします。ドスンと落ちないようにコントロールするのがポイントです。
- この動作を10〜15回、2〜3セット繰り返します。
ふくらはぎの筋肉がキュッと引き締まるのを感じられますか?この運動は、足首周りの安定にもつながり、つまずき予防に非常に効果的です。
3. 椅子スクワット
「キング・オブ・エクササイズ」とも呼ばれるスクワット。太ももやお尻といった大きな筋肉を効率よく鍛え、全身の連動性を高めます。
【やり方】
- 椅子の少し前に、肩幅に足を開いて立ちます。
- 胸を張り、背筋を伸ばしたまま、まるでお尻から椅子に座るように、ゆっくりと腰を落としていきます。この時、膝がつま先より前に出ないように注意しましょう。
- お尻が椅子に軽く触れるか触れないかのところで止め、今度はゆっくりと元の姿勢に戻ります。
- この動作を10回、2〜3セット目標に行いましょう。
「お尻を後ろにグッと突き出すイメージ」を持つと、正しいフォームになりやすいですよ。この安全なスクワットに慣れたら、椅子なしでも挑戦してみてください。あっという間に下半身が安定してくるのを実感できるはずです。
慣れてきたら挑戦!”ブレない身体”を作る体幹&感覚トレーニング
基本のエクササイズに慣れて、もう少し挑戦したくなったら、体幹と感覚をさらに磨く応用編に進んでみましょう。身体の安定感がワンランクアップします。
4. バードドッグ
四つん這いの姿勢で行う、体幹トレーニングの定番です。身体の軸を意識しながら、背中やお尻の筋肉を効果的に鍛えます。
【やり方】
- 肩の真下に手、股関節の真下に膝がくるように四つん這いになります。
- お腹にキュッと力を入れて、背中が反ったり丸まったりしないように、床と平行な状態を保ちます。
- ゆっくりと右腕を前に、同時に左脚を後ろに伸ばします。指先からかかとまでが一直線になるイメージです。
- 身体がグラつかないようにバランスを取りながら、その姿勢で5秒キープ。
- ゆっくりと手足をおろし、今度は反対側(左腕と右脚)を同様に行います。
- これを交互に10回繰り返しましょう。
お腹に力を入れ続けるのが、ブレないための最大のポイント!腰痛予防にも効果的な、うれしいエクササイズです。
5. フロントランジ
一歩前に踏み込む動作は、歩行に直結するトレーニングです。下半身全体の筋力とバランス能力を同時に向上させることができます。
【やり方】
- 足をそろえてまっすぐに立ちます。
- 右足を大きく一歩前に踏み出し、両膝をゆっくり曲げて腰を落とします。前の膝が90度になるくらいが目安です。
- 踏み出した右足の裏でグッと地面を押し、力強く元の姿勢に戻ります。
- 今度は左足を前に踏み出し、同様に行います。
- 左右交互に10〜20回行いましょう。
最初はふらつくかもしれませんが、回数を重ねるごとにピタッと止まれるようになります。踏み込んだ足でしっかり地面を押して戻る!この感覚が、歩行時の力強い一歩につながります。
歯磨きしながら、料理しながら。生活のスキマ時間が最高のジムになる
「エクササイズの時間を毎日とるのは大変…」──。そんなふうに感じてしまう日もありますよね。でも、大丈夫。バランス能力向上のチャンスは、日常生活の至るところに隠されています。
歯磨き中に片足立ち: 毎日の習慣に組み込めば、忘れる心配もありません。左右1分ずつでも、1ヶ月続ければ大きな違いに!
信号待ちでかかと上げ: 人目が気にならなければ、信号待ちの数十秒も立派なトレーニングタイムに。
キッチンでの作業中に: 野菜を切りながら、洗い物をしながら、少しだけ片足を浮かせてみる。
- 電車の中で: 吊り革に頼りすぎず、お腹に力を入れて足裏全体で揺れに対応してみる。
こんな小さな「ながらトレーニング」の積み重ねが、実は驚くほど効果的なんです。わざわざ「運動するぞ!」と意気込まなくても、生活の一部にしてしまえば、無理なく、そして楽しく続けられます。
毎日の小さな習慣が、あなたの未来の姿勢と安定をつくります。ふらつきやつまずきに悩まされない、自信に満ちた毎日へ。さあ、今日からその第一歩を、一緒に踏み出してみませんか?
KARADA designがお薦めする製品
細胞を揺らして体をメンテナンスするDENBAヘルス

DENBAとは、独自に開発された特許技術によって、体全体を360°の超低周波電場空間で包み込み、体内の水分子を微細に振動させることで細胞レベルからの活性化を促す健康サポートシステムです。
薬やサプリメントのように体内に取り入れるのではなく、身体本来のはたらきを引き出し、内側から健やかさをサポートするイメージです。
共同研究中の教育機関
- 東京大学
- 慶應義塾大学
- 筑波大学
- 麻布大学
DENBAが活躍、研究が進んでいる分野
- 睡眠の質
- 疲労回復
- 怪我の治癒力
- 不妊治療
- IPS 細胞
- ペットの健康維持
- ストレス緩和
- 自律神経への影響
- 認知機能/運動機能
この技術は、東京大学や慶應義塾大学、筑波大学をはじめとする研究機関との共同研究によっても検証が進められており、血流改善や自律神経活動への影響、細胞保存・凍結技術など、多方面での可能性が明らかになりつつあります。
スポーツ医学から高齢者の健康維持まで、幅広い領域で応用が期待されるDENBA。
科学的根拠に裏付けられた“次世代のセルフケア技術”として、国内外で注目を集めています。
DENBAの特徴や取り組みを、ぜひこの機会にご確認ください。